
「年齢がネックで、もう転職は無理かもしれない…。」
そんな不安を抱えたのは、他でもない私自身でした。
40代・50代での転職は、20代のようにはいきません。求人も限られ、企業側の視線もシビアに感じます。しかし――しっかりと準備をすれば、まだまだ活躍のチャンスはあるのです。
この記事では、総務省や厚生労働省などの最新データと、私自身の自衛官から民間企業への転職体験をもとに、
✅ 40代・50代の転職市場の現実
✅ チャンスが広がる職種とその理由
✅ 実体験に学ぶ「転職成功の戦略」
✅ 読者が“今日できること”
を詳しく解説していきます。
※本記事のデータは、2023年時点で公開されている厚生労働省・総務省などの統計をもとにしています。2025年最新ではありませんが、直近傾向として参考になる内容を厳選しています。
データで見る40代・50代転職の「現実」
1-1. 成功率は決して高くない
厚生労働省「令和5年転職者実態調査」では以下のような結果が出ています。
年代 | 転職希望者数 | 実際の転職率 |
---|---|---|
35~54歳 | 多数 | わずか約3.6% |
転職希望者全体 | – | 実際に転職したのは約18.5% |
つまり、転職を望んだ人の8割以上が実現できていないという厳しい現実があるのです。



「この数字を最初に見たとき、私も正直怖くなりました。」
1-2. しかし転職者数は増加傾向


一方で、ポジティブなデータも出ています。
- 40代の転職率:約5.6%/50代:約3.4%(2023年)
- 45歳以上の転職者数は、2010年比で145%増加
- doda調査では、40代の転職成功率:27%/50代:22%
年齢別 転職率(総務省データより/2023年)
このように、「年齢を重ねるほど不利」という一方的な見方は、すでに過去の話になりつつあります。
あなたはどのタイプ?転職準備の4分類



転職したいけど、何から始めたらいいのか…」
40代・50代の方に多いのが、この“漠然とした不安”です。
まずは自分がどのタイプかを知ることが、最初の一歩になります。
タイプ | 特徴 |
Aタイプ | やりたいことはあるが、踏み出せない |
Bタイプ | 家族やお金が気になり動けない |
Cタイプ | 情報収集中だが決め手がない |
Dタイプ | 転職サイトは登録したけど止まっている |
あなたはどのタイプに近いでしょうか? それぞれのタイプに合わせた”備え”が、次章以降で見えてきます。
採用されやすい職種と“活かせるスキル”
3-1. 即戦力ポジションは年齢よりスキル重視
企業が40代・50代に求めるのは“伸びしろ”ではなく“即戦力”。
- 専門職(電気・機械・設計・建設)
- 管理職(チームマネジメント・現場責任者)
- 技術職(インフラ保守・安全管理・設備)



「私も“統率力”や“リスク管理能力”を活かして、安全教育のインストラクターとして新たな道を見つけました。」
3-2. 人手不足業界は年齢より経験が重視される
以下の業界では、経験値が強みに変わります。
業界 | 求人傾向 | 注意点 |
製造業 | 現場経験・安全意識重視 | 地方勤務が多い場合も |
建設業 | 段取り力・調整力を評価 | 資格が必要な場合あり |
介護・福祉 | 人柄や責任感が評価される | 体力的負担に注意 |



「求人がある=条件が良いとは限りません。給与・待遇の確認は必須です。」
実体験:自衛官→民間 転職の壁と突破口
4-1. 面接で苦戦したリアル
- 「指揮官経験あります」→「それって民間で何ができるの?」
- 「訓練計画を立ててました」→「業務との関連がわからない」
この“ズレ”は想像以上に大きいです。
4-2. カギは「翻訳力」
自衛隊経験を民間用語に変換する力が突破口になります。
自衛隊用語 | 民間での言い換え例 |
訓練計画の立案 | 業務設計・研修計画立案 |
部隊指導 | チームマネジメント・人材育成 |
装備管理 | 資材管理・在庫管理 |



「転職活動は、自分という“商品”をどう売るか。伝え方一つで変わります。」
他の転職成功者の事例に学ぶ


元整備隊の50代男性の場合
- 在職中に「危険物取扱者乙四種」「第二種電気工事士」を取得
- 退職後すぐに工場の設備保守業務に内定
- 面接では「安全意識と資格取得への継続性」が高く評価



「50代でも“ちゃんと準備してきた人”は、採用側の見方がまるで違います。」
転職後の収入と生活の変化
6-1. 実は収入が上がる人も


dodaの調査によれば、
年齢 | 年収変化 |
50~54歳 | 年収増:24.9%/維持:37.4%/減少:36.1% |
50〜54歳 転職後の年収変化(doda調査より)



「私も収入は一時的に下がりましたが、明確な評価制度の中で“納得感”ある働き方ができています。」
6-2. 副業や支出見直しで柔軟に対応
- 副業OKの企業で、資格を活かした業務委託に挑戦
- 保険・通信費・住宅ローンの見直しで生活コストを抑制



「“収入減”ではなく、“収入構造の変化”として捉えると対策が打てます。」
今日からできる3つの行動
いますぐできることリスト
- 自分の経歴を紙に書き出して“棚卸し”
- 転職サイトに無料登録して求人傾向を確認(doda, リクナビNEXTなど)
- 気になる資格を1つ調べてみる(難易度・費用・日程)
これだけでも「行動する自分」に変わります。
おわりに|年齢を“強み”に変える転職戦略



「40代・50代は不利? いいえ、“経験”を武器に変えられる時代です。」
私も自衛官という安定した立場を手放すことに大きな不安がありました。しかし、「今挑まなければ、定年後に後悔する」という気持ちが背中を押してくれました。
そして今、私は新しい環境で評価され、自分らしい働き方を見つけられています。
あなたのこれまでの経験には、必ず価値があります。
その価値を伝える工夫と、未来に備える戦略で、きっと新しい扉は開かれます。