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自衛隊出身と言うとどう見られる? 民間で感じた反応とギャップの乗り越え方

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民間で感じた反応とギャップの乗り越え方


民間企業へ転職してからというもの、「あ、元自衛官なんですね。やっぱり鍛えてる感じがします」といった反応を受けることが何度かありました。
筋トレを習慣にしていることもあり、体つきや雰囲気から「それっぽい」と見られることはよくあります。

怖そう、堅そうといった印象を持たれたことはありませんが、それでも“自衛隊出身”という言葉には、それなりのイメージが付いていると感じています。

今回は、自衛官から民間に転職した私が、「自衛隊出身」と名乗ったときにどんな反応があったのか、そしてのギャップとどう向き合ってきたかについてお話しします。


自衛隊出身と言うと、どう見られる?

民間で「元自衛官です」と伝えると、たいていはポジティブな反応をもらいます。
「真面目そうですね」「責任感ありそう」といった印象はありがたいものですが、内心ではちょっと構えられているように感じることもあります。

筋肉質な見た目もあって、「やっぱり鍛えてるんですね」と言われることは珍しくありません。
一方で、こんな印象を持たれることもあります。

  • 厳格で上下関係にうるさそう
  • 堅い話しかしなさそう
  • 頭ごなしに指導してきそう

私自身はあまりそうした反応を受けませんでしたが、他の元隊員からは「少し距離を置かれることがある」という声も聞きます。
つまり、“自衛隊出身”という肩書きは、それだけで良くも悪くも強い印象を与えるラベルだということです。


過去の実績より「今どう働けるか」が問われる

転職して強く感じたのは、過去の実績より“今ここで何ができるか”を見られるということです。
自衛隊では「何年いたか」「どんなポジションだったか」が評価に直結することもありましたが、民間ではそれは通用しません。

ちゃびん

「元自衛官という肩書きより、今の行動で信頼されたい。」

そう思って、現場では日々の積み重ねを大切にしています。

たとえば…

  • 誰よりも早く清掃を始める
  • 整理整頓を徹底する
  • 指示される前に危険箇所を点検する
  • 一緒に働く人に配慮する行動をとる

これらはすべて、自衛隊で当たり前のようにやってきたことですが、民間では“信頼のベース”として非常に重要です。
そして、それを継続することが「元自衛官だから」ではなく「この人は信頼できる」と見てもらえる要素になるのだと実感しています。


元自衛官という肩書きは、転職にどう影響するか?

これから転職を考えている方にとって、
「この肩書きは武器になるのか?それとも不利になるのか?」という疑問は、少なからずあるのではないでしょうか。

結論から言えば、**「どちらにもなり得る」**と私は感じています。

たしかに、

  • 規律を守る力
  • 責任感やチームワーク
  • 安全への意識や冷静な判断力

といった点は、民間でも評価されることが多く、実際に私自身もその強みを活かせています。

しかし一方で、

  • 指示待ちに見られやすい
  • フラットな組織への適応に不安を持たれる
  • 厳しすぎる・固すぎるイメージで距離を置かれる

といった誤解や偏見が生じることもゼロではありません。

ちゃびん

「結局、“元自衛官”という肩書きはスタート地点にすぎない。」

転職後にどう行動するか、どんな言葉で語るかが評価を左右します。
過去の経験をどう伝えるか、どんなふうに現場に馴染んでいくか——それが結果的に「肩書きの価値」を決めるのだと実感しています。


自衛官時代の経験を、今にどう活かすか

私は現在、安全教育の現場でGWOインストラクターとして勤務しています。
講義やトレーニング中には、自衛官時代の実体験を交えて話すこともあります。

たとえば、猛暑の中で行われた長時間の訓練中、ある隊員が体調を崩して倒れたことがありました。
明らかに顔色が悪く、呼びかけにも反応が鈍い。熱中症の症状でした。

ちゃびん

「訓練中でも“中断してでも命を守る”判断が必要なんだと、そのとき強く感じました。」

すぐに日陰に運び、服を緩めて水分と冷却処置を実施。
状況を見て、医務室への搬送を手配した経験は、**「熱中症は誰にでも起こりうること」**として、今のトレーニングにも活かしています。

また、別の場面では止血訓練にも取り組みました。
訓練では、ターニケット(止血帯)を使って四肢からの出血を迅速に制圧する手技を繰り返し学びました。
“締めすぎて神経を損傷させない”“適切な位置と順序”など、止血の知識と判断力を鍛える訓練は、まさに命に関わる場面を想定したものでした。

ちゃびん

「こうした訓練があるから、いざというときに動ける自分がいるんだと思います。」

座学では、こうした具体的なエピソードを補足することで、受講者の理解や集中がぐっと高まります。
ただ知識を伝えるのではなく、「実際に起こるかもしれないこと」としてイメージさせる——それが、私が自衛隊で学び、今伝えていることです。


自衛官という肩書きに、縛られすぎない

私は「元自衛官です」と名乗ることにためらいはありません。
むしろ、自己紹介のときにはあえてそう伝えるようにしています。
そのほうが、ある程度の信頼感や安心を持ってもらえることがあるからです。

ただし、それだけに頼らないようにしています。

ちゃびん

「過去に縛られず、今の現場で“信頼される人”でありたい。」

元自衛官という言葉を“看板”にせず、“スタート地点”として活かす。
そして、そこからの行動で信頼を積み重ねていく。
それが今の私の働き方です。


おわりに

「自衛官出身」と名乗ると、多かれ少なかれ何かしらのイメージを持たれます。
ですが、最終的に評価されるのは、今の行動、姿勢、そして関わり方です。

ちゃびん

「どう見られるか」ではなく、「どう見せていくか」を大切に。」

これからも、過去の自分に誇りを持ちながら、現場で信頼される存在であり続けたいと思います。

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