
民間企業への転職を決断したのは40代。自衛官としてのキャリアに誇りを持っていた一方で、「このままでいいのか?」という気持ちが強くなっていきました。
安定を手放す怖さはありましたが、その不安を乗り越えられたのは、転職前に“準備していたこと”があったからです。今回は、私が実際に取り組んで本当によかったと感じている「5つの準備」について、リアルな体験をもとに紹介します。
1. 情報収集|“知らない”を減らすことが最初の一歩
転職を考え始めたとき、まず意識したのは**「とにかく情報を集めること」**でした。

「何を知らないのかさえ、最初はわからなかった。」
もともと自衛隊在職中から、iDeCoやNISAは自分で調べて実践していました。資産形成の一環として、積立や節税の知識は一定以上備えていたつもりです。
しかし、知り合いのファイナンシャルプランナーからは、不動産投資・社債・新たな資産形成の考え方、保険の見直しなど、より多角的な視点でのアドバイスをもらいました。
特に印象的だったのは、「副業は収入を得るだけじゃない、自分を守る選択でもある」という言葉。これが、後述する「副業・資格」への意識にもつながっていきます。
※ 保険の見直しについては、別記事で詳しくまとめています。興味のある方はぜひそちらもご覧ください。
2. 家族との対話|“挑戦”はひとりで背負わない
転職を決めるにあたり、家族との対話は何よりも大切でした。
特に印象に残っているのは、奥さんとのドライブ中の会話です。
自衛隊の中で、若い頃のようなやりがいが感じられなくなり、次第に仕事が「マンネリ化」していく感覚に気づきました。



「今が最後の挑戦のチャンスかもしれない。」
そう伝えたとき、最初はやはり不安そうでしたが──
やがて奥さんはこう言ってくれました。



「やりたいことをやって。どうせ後悔するなら、やって後悔したほうがいいよ。」
子どもたちも、「パパが決めたなら、それでいいんじゃない?」と自然に背中を押してくれました。
こうして得た家族の理解と支えは、**転職後の生活を前向きに過ごす“土台”**になっています。
3. スキルの棚卸し|自衛隊で培った力は、確かに活きる



「自衛隊のスキルって、民間で通用するのか?」
不安だったのはそこでした。
しかし、実際にGWOインストラクターとして働く中で、自衛隊で身につけた以下の力が活かされていることを日々実感しています。
- 規則正しい生活習慣
- 高い責任感
- 安全に対する意識
- 状況判断力と冷静な対応力
一方で、民間では「勢い」や「根性」だけでは通用しないこともあります。
計画性やプロセス重視の考え方を学び直す必要もありました。
それでも──
厳しい訓練(レンジャー課程や格闘訓練)を乗り越えてきた経験が、土台として自信を支えてくれています。
4. 体力・健康管理|“整える習慣”が自分を支える


これは別記事でも詳しく語っていますが、私は毎朝3時半に起きてジムに通い、体脂肪率一桁台をキープしています。



「身体が整うと、気持ちも整う。」
民間企業では、自衛隊のように体力練成の時間が確保されているわけではありません。
だからこそ、“体は自己管理”の意識が重要です。
筋トレ・食事・睡眠。この基本を維持することが、安定したパフォーマンスと、心の余裕につながっています。
5. 副業・資格への挑戦|“収入の柱”をもう一本つくるという視点


私は今、ブログでの発信を副業として試行錯誤しています。
いろいろと調べた結果、メルカリなどの物販やYouTubeも選択肢にありましたが、GWOのインストラクターとして多忙な毎日を送っている中で、自分の好きな時間に書けて、人生経験を活かせるブログに行き着きました。
一方で副業とは別に、本業である安全教育や技術業務に直結するインスペクション資格はすでに取得済みです。現在は、さらに専門性を高めるために、各メーカーごとのトレーニングにも積極的に参加し、着実に対応力の幅を広げています。
また、将来的な選択肢を広げるために、ファイナンシャルプランナー(FP)や第二種・第一種電気工事士など、国家資格への挑戦も視野に入れて学習を進めています。
「転職しても、学びを止めない。」
その姿勢が、“もう一本の収入の柱”だけでなく、“自分を支える力”にもつながると実感しています。
まとめ|準備があるから、一歩を踏み出せた
転職という選択は、決して軽いものではありませんでした。特に40代、家族もいて、住宅ローンもある──そんな中での決断には、確かな「備え」が必要でした。
情報収集、家族との対話、自分のスキルの棚卸し、体力・健康の維持、そして副業や資格への挑戦。
どれもすぐに結果が出るものではありませんが、こうした準備があったからこそ、「よし、やってみよう」と踏み出す力になったと実感しています。



「準備しておいてよかった」
──それが今の率直な気持ちです。
このブログでは、転職後のリアルや、そこから得られた気づきも引き続き発信していきます。
40代、まだまだ遅くなんてありません。
あなたの一歩に、少しでもこの経験が役立てば嬉しいです。